「五〇度の真夏が巡る」のデザイン


C94お疲れ様でした!
こんにちは「五〇度の真夏が巡る」のデザインやスクリプト、動画、その他もろもろを担当しているputchomです。
普段は都内でウェブサービスのデザイナーとして働いているのですが、はじめて3年間かけてゲーム全般のデザインをやってみたので、いくつか裏話をご紹介できればと思います。

ロゴ

まず今回の作品のプロットをチームメンバーで組み上げて行った際に得たイメージを言葉で書き出していきました。

  • SF
  • テレフォンカード
  • 分岐
  • 世界線
  • デジタル
  • 青春
  • 疾走感
  • ワクワク感
  • etc…

このキーワードを元に何パターンか作字を行いました。

A案

コンセプト・思ってること

  • ポップなイメージ
  • 五〇度の「〇」がテレフォンカードになってます。多分テレフォンカードがキーアイテムってしらないとここに気づかないと思うので伏線的な感じ。→ゲームプレイ後に「あっ!これテレカだったのか!」狙い。
  • 扱っているテーマが「SF」なので未来感とか都市感も感じさせたい。
  • 横線が伸びてつながってたりするのは時間の流れ(タイムライン)とかそんなイメージ。
  • 度の上の●や真の下の●はテレフォンカードのパンチ穴とかもイメージしています。

キービジュアルにいれてみたイメージ

B案

コンセプト・思ってること

  • A案がポップなので逆に少しヒゲをつけて明朝寄りにしてかっちりしたイメージです。
  • 「巡」と「の」が交わっているところは3本の世界線の切れ目・バランス(?)みたいなものをイメージしてたり。
  • 監督:なぎのさん「少し賢そうな印象」

キービジュアルにいれてみたイメージ



上記の案をもとにチームメンバーと話し合って、A案に決定してブラッシュアップしました。
また、タイトルロゴ以外にもゲーム中に登場する団体やアイドル、バンドのロゴを作成しています。

武蔵野電力開発機構

世界のエネルギー問題に立ち向かう、「武蔵野電力開発機構」のロゴ案。


Chocolat(ショコラ)

伝説のアイドルデュオ「Chocolat(ショコラ)」のロゴ案。

Not Park Bench(ノットパークベンチ)

今をときめく人気バンド「Not Park Bench(ノットパークベンチ)」のロゴ案。

デザインガイドライン

普段ウェブサービスのデザインをするときもチームで開発しているのでデザインガイドラインを作成しているのですが、ゲームにも同じことが応用できると考えたので、以下のような簡単なデザインガイドラインを作成してチームメンバーに共有しました。

ロゴ

フォント

スクリプト

スクリプトも担当したのですが、「五〇度の真夏が巡る」はTyrano Script(ゲームエンジン)Electron(フレームワーク)で包んで開発しています。
これは自分が、普段仕事で触れているフロントエンド周りの技術を応用できるので、採用しています。
より詳しくはこちらの記事をご覧ください。

ユーザーインターフェース


ゲームのユーザーインターフェースは世界観を作り込むために派手めの装飾にするのが主流だと思うのですが、今回はゲームに没入してもらうというよりは、OSのような何かしらのシステムの上で映画や動画をメタ視点で見ているような感覚を味わってほしかったので、UIは必要最低限の要素にとどめています。また、各部品はデザインガイドラインに則って作成しています。

印刷物

名刺



名刺は作品中に登場するキーアイテム「タイムリープできるテレフォンカード」をモチーフにして作成しました。
はじめて手にとってもらった人に「なんだこれは?」と思ってもらって、ゲームをプレイした人にはより愛着が持てるようなアイテムになるようにデザインしました。
紙は少し光沢感のある「ミラーマルチFS(ミラーケントFS)」を使用しています。

特典冊子



物語中に登場する研究所・機関が製造した製品というイメージで冊子を作成しています。なので、製品番号を体験版では「01」、製品版では「02」として表紙右上に配置しています。
紙は手にとった時の手触りを重視して「Mr.B スーパーホワイト135kg」を使用しています。

動画

OP、ED動画も担当しました。



アニメのOP動画のようなものを作成するのは初めてだったので、動画は自分が好きなアニメのOP、EDを見まくり、演出とその演出が与える効果を箇条書きで書き出して参考にしました。
また、実際のアニメーション制作のことを知るために、工程を調べました。

工数の関係上、フルでアニメーションさせるのは不可能だったので、静止画のアニメーションでどのようにすればよくなるかを考えました。
普段動画制作は全くやらないので、ディフュージョンフィルタで得られる質感のことや、After Effectsでのコマ打ちのことを初めて知りました。
キャラデザのチエさんに聞きながら試行錯誤しました。ありがとうございます!!

以上です!
同人ゲームのデザインをする人の参考になれば幸いです。